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named star 一気読み用

小高い丘の上、周りを見渡すと雄大な山波が見える。雨を吸い込んだ地面からは強い自然の香りが発せられ、都会育ちの俺の鼻を強く刺激する。「何もないな……」雨が降っているのも理由の一つかもしれないが、村をぐるっと見渡しても人が歩いている様子はない。それどころか自動車さえも走っていない。「そんなことないよー」隣で傘をさした秋音が言う。「本屋もないしコンビニもない……何があるんだ?」「静けさなら、あるよ?」「それ...

Named star

居間に入ると食卓には人数分のカレーとポテトサラダが並べられていて、空音さんはもう席についていた。「すいませんお待たせしました」「それは構わない、夫もまだきてないしな。ちゃんと食べる前には手洗いうがいをやってもらわないと、夫が病気でもしたらたまらないからな」「はぁ……」この親にして、この子ありといったところか。納得。「待たせたね、それじゃ頂こうか。いただきます」俊夫さんに続いて皆いただきますと言い昼食...

Named Star

靴を脱いであがり、秋音はまっすぐ台所へ。俺は何も言わずに洗面所へ。うがい手洗いを済すませたところに秋音がやってくる。「うがい手洗いやってこいって……お母さんはひどいね、目の前にカレー置いてから言うんだよ?」「シューが悪い、ちゃっちゃとすませろ」「私の分もやってよ、丘に登って疲れたよ」「できるか。って髪濡れてるぞ」「傘に穴が空いててびっくりしたよ。途中で枝に引っ掛けたとき壊れたのかな?」「髪を拭くのも...

named star

丘を降りるとそこには大きな家が二件。それは両方とも正木家の家なんだが、片方は俺と父親で貸してもらって住んでいる。父親の名前は田道功治(こうじ)。公務員で一応偉い役職についているらしく、この村の開発に関しての話し合いのため俺と一緒に引っ越してきた。俺一人残ってもよかったのだけれど、仕事はできても家事はさっぱりの父親を一人暮らしにさせるのはどうかと思いついてきた。元住んでいた場所には特に親しい友人もい...

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