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よっぱらいとよりさん

「PD」に出てくるよりさんの、大学生になった時の話です。

#よっぱらいとよりさん
高校生の時のジャージの上下を着て髪は一つ縛りに、そして素足にサンダルというとてもやる気のない姿で夜の町を徘徊するのが趣味の私。
夜も十一時を回って普通に考えたら女性の私が出歩いていちゃ駄目な時間帯かもしれない。けれどここは学生の多い町、こんな時間でも人はいるものですよ。
コンビニで紙パックのオレンジジュースとミネラルウォーターを買い、夜の空気を楽しむ。明かりのついたアパートからはジャラジャラという麻雀牌をかき混ぜる音がしている、これも学生街ならでは。普通の町ならとっくに追い出されているだろうね。ひょっこりと乱入してみようかなー、いきなり見知らぬ女性が麻雀打たせろーと入っていったら面白いだろうなー。
そんな事を考えていると、視界に一人の青年が入ってきた。 少し痩せ型で髪は短めで手櫛でぐしゃっとした感じ、シャツにパンツというごく一般的な大学生といった服装。電柱を背もたれにしてぐったりしている姿からすると、たぶんサークルの飲み会で潰された可哀想な一年生といったところでしょうかね。 今夜はこの子をお世話するとしますかねー。

「はいはいおにーちゃん、意識はありますかー」

屈伸するような形でにーちゃんの前に座り込む。近づいて見てみるとにーちゃんの胸元が汚れているのに気づいた、吐いちゃってるみたいだね。それとともに少し甘い匂いもした。

「う、うぅ」
「お、意識あるねー。自分の名前はわかるかな?」
「高田、弘樹です……えー……あなたは?」
「私は友原よりって言いますよ。生きてますかー」
「はい……う、おぇっ」
「おわぁっ」

弘樹さんの吐射物が私の膝にひっかかった。これは洗わないと駄目だね。

「すいません」
「まーしょうがないよ、ほい。これで口ゆすいでー」
こういうこともあろうかとのミネラルウォーター、生きていく上での必需品だね。口をゆすいで排水溝へと吐き出すのを見届ける。これなら大丈夫ですかね。

「にーちゃん駄目だよー? 自分の限界見極めないと」
「いや、先輩がですね、無理やり」

少し涙目で語る弘樹さん、それは一年生の通る道ってもんだよ。

「一年生のうちはがんがん飲んで、限界見極めるのが仕事っていうのもあるからねー。迷惑かけるのは仕方ないって感じかな? 来年はちゃんと後輩をみてあげるんだよー」
「はいっ!わっかりましたっ!」
「元気でてきたみたいだねぇ」

一度吐いたら普通はお酒抜けるまでぐったりしてるんだけどな、弘樹さんは特別なのかな?

「よりさんでしたか!あなたは何故私を介抱してくれたんですか!」

うっはぁ、からみざけになっちゃったよ。まぁこういうのも楽しいからいいかな。

「そうだねぇ、趣味かな。ここらへん倒れている人多いからさー、実はにーちゃんで通算八人目かな」
「マジですかっ! それはすごいっ! 天使みたいですね!」
「天使はないわー」
「いやいや天使です! 少なくとも俺にとっちゃ天使です!」
「こんな汚れたジャージ姿の天使はいやだなぁ」

自分では全然いい事してるとは思ってないし、ましてや天使でもなんでもない。これは自己満足のためにやっているだけの事、人助けをした自分を後で思い出して、あの時はいい事をしたと思いたいだけなのだ。

「まーにーちゃんもね、見ず知らずの女性に介抱してもらったっちゅー恥ずかしい記憶があればもう酔い潰れるって事はないでしょ! 私は帰るよー」

ミネラルウォーターのボトルで弘樹さんの頭を二回叩き、そのまま足元へ転がす。

「お金はいらないよー」

オレンジジュースをストローで飲みつつアパートへ向かう。
今日もよく眠れそうだ。
あ、ジャージは洗濯機にいれとかないとねー。

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